2017 SPRING
FINDING MY ROOTS

ジャスミンはNew Yorkで暮らし、出版社に勤めて今年で15年になる。

長かったような、短かったような。そんな、慌ただしくも充実したNew York Lifeを彼女は心から愛していた。憧れていたトライベッカのロフトに最近引っ越したばかりだった。

そんなビジーな1日の中で、朝の束の間を特に大事にしていた。パートナーのピーターより少し早く起きてコーヒーをドリップ。最近はブルックリンのDEVOCIONのコーヒーが気に入っていた。フェアトレードとか、そんなソーシャル・コントリビューションなことに関心を寄せている彼女らしいチョイスだ。ブラッドオレンジを絞り果肉たっぷりのジュースも。ケールサラダとヨーグルト。ありふれたブレックファーストを毎日摂ることが、エディターとしての不規則な生活を支えていることは間違いなかった。ピーターはコーヒーを飲みながら、来週から出かけるギリシャについて、あれやこれやと楽しそうに話していた。ふたりで旅行することが、この街とバランスを保つ秘訣だった。

シャワーを浴び、クローゼットから今日のデニムを選ぶ。ジャスミンのクローゼットには、たくさんの失敗を繰り返して辿り着いた、オーセンティックだけど、決して退屈でないワードローブが並んでいた。上質なものと、ストリートな感覚をMIXすることだけは以前と変わらなかった。マルジェラやエルメスのニットに、デニムとかが一番落ち着くスタイルだったりする。時計は父から譲り受けたメンズサイズのカルティエのイエローゴールドのタンクがここのところ気にいっていた。若い頃は似合わなかったこの時計も30も半ばを超えて似合うようになってきたなと独りごちている。香りはCREEDのROYAL MAYFAIRをピーターと兼用していた。洋服と同じように香りを装うことの大切さはパリに留学した時に、ルームメイトが教えてくれた。

スタイルは少しづつマイナーチェンジしているけど、全体のトーンはいつも同じ。これはデニムを穿いていても、スカートを着ていても、いつでもジャスミンのスタイルに。

最近はシャツに凝っていて、ブルー、白、ストライプ、チェック、少しずつ揃えていた。ベーシックながらサイズ感と仕立てにこだわって買うようにしていた。シャツと同じくらいレースのアイテムも好きだったりする。

近頃のローファイな気分のムードに合う、TシャツなんかをVINTAGE SHOPに探しに行ったりするのも楽しみの一つだった。コンサバもストリートも、「本物」というキーワードで彼女は束ねていた。

そんな本物志向な彼女のリアルなクローゼットは、日々を心地よく自信を持って過ごすためのワードローブが整っていた。

ジャスミンの忙しい一日が今日も幕をあげた。